ロボット装置と自律装置に対応するGPS/GNSS

GNSS統合を支援するオープンソースのソフトウェアとハードウェア

セプテントリオは、あらゆるロボットシステムに素早く簡単に統合できる高精度GNSS測位ソリューションを提供します。グローバル座標上で信頼性の高いデシメートルまたはセンチメートルレベルの測位を実現するOEMボード収納型受信機、または小型GNSSモジュールをご用意しています。セプテントリオのGNSS/INS受信機は、測位と方向(ヘディング、ピッチ、ロール)を組み合わせて、卓越した性能を発揮し、統合に要する時間を短縮します。現在、セプテントリオGNSS受信機用のドライバーや、ナビゲーションとセンサーフュージョン用のその他多数のツールをオープンソースコミュニティで提供しています。 

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ロボット開発プロセスを簡素化

既存の市販ハードウェア(HW)コンポーネントとオープンソースソフトウェア(SW)パッケージで市場進出までの期間を大きく縮めましょう。ROSは、さまざまなHWコンポーネントのドライバーを提供する最も一般的なロボットSWフレームワークです。たとえば、ROSaicドライバーを使用すると、セプテントリオの受信機をロボットシステムに簡単に接続できます。カメラやLiDARSなどのコンポーネントのセンサーフュージョンも、ROSパッケージを使って達成できます。GNSSの統合とナビゲーション用のコードは、シミュレーションを実行して開発プロセスの早い段階で既に徹底的にテストできます。また、早い段階でのテストによって、試作品の開発を始める前に設計を微調整することもできます。  

ROS: 効率的なロボットコーディング

ROSは今日のロボット開発の最も一般的なソフトウェア環境の1つです。ROSは本質的にオペレーティングシステムではありませんが、複数のハードウェアコンポーネントの接続を可能にします。ROSはむしろ、ロボット開発用ソフトウェアツールの広範なコレクションを備えた開発フレームワークであり、ハードウェアの抽象化、下位のデバイス制御、よく使われる機能の実装、プロセス間のメッセージング、パッケージ管理などのサービスを提供します。ROSおよびROSの導入方法については、ros.orgにアクセスしてください。

ROSのGNSS:ROSaicとのプラグアンドプレイ統合

屋外ロボットの場合、特に正確なウェイポイントナビゲーションにはGNSSによる高精度測位が理にかなっています。  GNSSを効率的に統合するため、ROSナビゲーションスタックは、ローカライズ、パス計画、ロボット操作のための一連の便利な機能を提供しています。

 

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The ROSaic driver for highly accurate GNSS receivers can be used directly in the ROS navigation stack.
ROSaic logo

 

ナビゲーションスタック内でオープンソースのROSaicドライバーをプラグアンドプレイ式のGNSSの構成と測位に使用できます。ROSaicはROS1(MelodicおよびNoetic)とROS2(Foxy、Galactic、Rolling、およびHumble)用のC++ドライバーで、セプテントリオGPS/GNSS受信機を素早く統合して、お使いのロボットの高信頼・高精度な測位や方向付けを実現します。

 

 

ROSaicの主要機能– セプテントリオROSドライバー:

  • GNSS受信機のデータを処理し、ROSナビゲーションメッセージを標準化
  • デュアルアンテナGNSSまたはGNSS/INS受信機による姿勢(ヘディング、ピッチ、ロール)の公開
  • シリアル接続、TCP/IP接続、USB接続をサポート。後者はシリアルおよびTCP/IPプロトコルの両方と互換性あり
  • ROS1とROS2からのコアナビゲーションメッセージを統合し、セプテントリオの追加メッセージで容易に拡張可能
  • ASCII( NMEA)メッセージとSBF(セプテントリオバイナリ形式)ブロックをサポート
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ハードウェアアーキテクチャ:最適なコンポーネントを選択

Raspberry PiやArduinoの単一ボードコンピューターを中心にシステムを構築することは、試作品を開始する最も簡単な方法の1つです。プロフェッショナルな開発には、NVDIAまたはSTM32が最適なプラットフォームです。きめ細かい動作が重要なシステムの場合は、カメラやLiDARなど他のセンサーと共に、RTKセンチメートルレベルの測位を行うGPS/GNSS受信機を統合できます。慎重な扱いが必要な対象物の周りまたはロボットフリートでロボットがナビゲートする場合、高精度測位が特に重要です。セプテントリオGNSS受信機は高精度なだけではありません。多数の電子機器が隣接して配置されているシステムで生じがちなGNSS/GPS干渉に比類ない耐性を発揮するAIM+テクノロジーを内蔵しているため、過酷な環境下でも安定して動作します。弊社のコミュニティページでは、mosaicHAT Raspberri Piアドオン、Mowiワイヤレスなど、セプテントリオ受信機の統合を容易にするオープンソースリソースを紹介しています。

 

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LiDAR 3D point cloud positioned on global coordinates with GNSS

センサーフュージョン:  GNSSおよび他のセンサー 

Lidars、カメラ、レーダーなどのセンサーをROSのナビゲーションスタック内に容易に組み込めます。GNSS受信機を追加すると、システムは、デシメートルまたはセンチメートルレベルの精度を備えた絶対グローバル座標に配置されます。GNSSとIMUを組み合わせることもセンサーフュージョンであり、ナビゲーションスタック内またはGNSS/INSシステムの単一ボードに直接行うことができます。セプテントリオの市販のGNSS/INS受信機は卓越した測位と方位性能を実現し、ROSナビゲーションスタックへの単一入力で統合を簡素化します。

 

 

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3D simulation of a precision ag robot

シミュレーション: 開発時間を短縮

開発プロセスの早い段階でシミュレーションを実行すれば、設計をあらかじめ微調整し、コードを徹底的にテストし、センサーの故障時など特殊な状況下でロボットの動作を確認することで、ハードウェア/ソフトウェアの反復にかかる時間を短縮できます。ROSaicに記録されたGNSSデータを渡すだけで、ROSナビゲーションスタックコードを徹底的にテストできます。次に、ROS可視化および分析ライブラリー、Gazeboなどのシミュレーションソフトウェアでロボットの動作を検証します。 また、AmazonのAWS RoboMakerは、クラウドでシミュレーションツールのコレクションを提供しています。

 

 

 

 

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ロボット開発を迅速化するその他のツール

試作品には、mosaicHATのオープンソースボードを使って、mosaic GNSSモジュールをRaspberry PiまたはArduinoにも容易にリンクできます。 基本的なすべての通信インターフェース(USB、シリアルポート、イベント、PPS、FTDI)を搭載したこの小型GNSSボードは、広く提供されている基準設計とフットプリントを備えています。Mowiは、Wi-FiおよびBluetooth通信を備えたセプテントリオの高精度GNSS mosaicモジュールのオープンソース基準設計で、カスタムアプリケーション用にプログラミングして、コネクテッドロボットに大きな付加価値をもたらします。GNSS統合に対応するmosaicHAT、mowi、その他のオープンソースプロジェクトの詳細については、コミュニティのページをご覧ください。

UAVやドローンもロボットであり、ROSをベースにしているケースもあります。ただし、他の多くの空中システムは、飛行制御にArduPilotやPX4 Autopilotを使用しています。セプテントリオ受信機もこれらのソフトウェアパッケージと容易に統合して、ドローンの安全なナビゲーションやマッピングを実現する高信頼性の測位を行います。PX4 Autopilotには、セプテントリオmosaic GNSSモジュールとAsteRx-m3ボード専用のドライバーがあり、シングルまたはデュアルアンテナのヘディング構成に対応しています。

 

 

多くの分野におけるGNSS搭載ロボット

高精度測位を利用したロボットは、精密農業、芝刈り、海洋調査、配送、建設と採掘、監視など、さまざまな分野で作業効率と安全性を向上させます。GPS/GNSS製品 飛行ロボットと地上ロボットの詳細をご覧ください。

使用事例

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